この記事では、日本の教育の特徴と海外の教育との違い、今の日本の教育への課題を紹介しています。
- 日本の教育の特徴って?
- 海外の教育とどう違うのかわからない
- なんで日本の教育は遅れているといわれているの?
世間では「日本の教育は遅れている」といわれているのを、もしかすると聞いたことがあるかもしれません。
教育のために海外へ移住する人もいるので、日本の教育が心配なママもいるのではないでしょうか。
その心配は不要です、日本の教育水準の高さは世界レベルですから!

グローバル教育コンサルタントをしている私の目線で見ると、捨てたもんじゃないよ!
そうはいっても、日本の教育に課題がないわけではありません。
日本と海外、どちらの教育の特徴も紹介し、抱えている課題について解説します。
日本の教育の特徴とは


日本の教育の特徴は、同じところを目指すことです。
中でもみんな同じ内容で知識を詰め込むところと、子ども本人が掃除をすることは日本ならでは。
同じところを目指すといってもイメージが難しいと思いますので説明します。
日本の教育の特徴①同じ内容で知識を詰め込む
みんなで同じレベルを目指して、一緒に勉強を進めることです。
- 合格するまで何度もテストをする
- 全教科の成績をまんべんなく伸ばす
同じレベルを目指すのは、諦めずに繰り返し取り組む姿勢を身につけ、努力をすれば能力が伸ばせるという考えから。
多くの知識を詰め込み、みんなで勉強を進める方法は小・中・高で行われています。
しかしみんなで同じレベルを目指すとしても、追い抜く子からついて行くのが難しい子がいるのは、個人差によるので仕方ないでしょう。
学力差によって進学のときに偏差値で振り分けられるのは、詰め込み式教育の結果です。



詰め込んで覚えるから、暗記型ともいわれているよ◎
日本の教育の特徴②自分たちで掃除をする
使った教室を子どもたちが掃除することは、私たちにとっては当たり前かもしれませんが、世界的に見るととても珍しいです。
掃除教育では、自分たちが使っている場所を自分たちで掃除することで、責任感を持たせることができると考えられています。
また、物を大切にする気持ちや協調性、あとで使う他者への思いやりも養えることが、海外で注目されていますよ。



掃除教育も教室をきれいにするという同じ目標に向かってやるところが一緒だね◎
日本の教育の特徴はみんなで同じ目標に向かうことだと改めて思います。
海外との違い


海外の教育は、日本の教育と違って個人を伸ばすところが特徴です。
日本の教育と比べると自由度が高く感じますよ。
海外の教育の特徴①授業は自分で選択する
授業は自分で選択して受けるのが特徴です。
そのため、日本のように同じカリキュラムを受けることがなく、偏差値がありません。
もちろん必修科目はありますが、授業によっては初級・中級・上級のように、自分の実力に合わせて選択できます。



全員が上級を取る必要がないので、レベルも自分で選んだ授業を受けられる◎
自分で授業を選べるから個人によって目標が違う分、一人ひとりの能力を個別で伸ばせるのが特徴です。
海外の教育の特徴②自分で考えさせる
欧米だと「いい教師は教えない。学生主体で考えさせる」といわれています。
答えがある問題だけでなく考えて導き出すことを求める教育は、欧米を含む海外の教育の特徴。
子どもの自主性や主体性を重視し、勉強への意欲を持ってもらうことが目的だと考えられますね。



自分で考えて学ぶから、暗記型よりもモチベーションが維持しやすそう◎
今の日本の教育の課題


日本と海外の教育の特徴について紹介しましたが、私は日本の詰め込み式の学習方法は、今の時代に合っていないと感じています。
この50年の間、日本の学習スタイルは変わっておらず、今の社会で必要とされる能力が育たないという意見があります。
ずっと変わっていないところが、日本の教育が遅れているといわれる理由かもしれませんね。
しかし実は、日本の教育は世界レベルで評価されています!



日本の教育の結果が、世界レベルで記録に!
これから必要になる能力と日本の教育の評価をどちらも紹介してから、日本の教育の課題について解説します。
日本の教育には4Cが足りない
今後社会で必要になってくるのは、次の4Cといわれています。
- Communication(コミュニケーション)
- Critical thinking(クリティカルシンキング)
- Collaboration(コラボレーション)
- Creativity(創造性)
コミュニケーション能力が高く、周りを巻き込み協働できる、クリティカルシンキングで物事を考え、クリエイティブであることです。
これらは非認知能力といわれる、数値では測れない力のこと。
現代はグローバル社会であり、すべて社会で求められる能力を子どものうちに身につけておけば、どこに行っても活躍できます。
日本の教育は詰め込み式の暗記型なので、自分で考える4Cを育てる教育が不足しています。



4Cは詰め込むだけじゃ身につかない!
例えば覚えたことの応用が多い英会話、学校で何年も英語の勉強をしているのに英語が話せない人が多いのは、暗記型教育の影響かもしれません。
また、日本の教育はアートに触れる機会が少ないため、4C不足はさまざまな機会の少なさが関わっているかもしれませんね。
日本の教育水準は世界レベルで高い
日本の教育は遅れているように感じる部分がありますが、特徴的な詰め込み式で養われた日本人の学力の高さは、世界で証明済みです。
2022年のPISA(OECD生徒の学習到達度調査)で、日本は世界トップクラスの結果を出しました。
PISAとは
OECD加盟国を中心として、3年毎に実施される15歳を対象とした国際的な学習到達度テストのこと。
試験は主に読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野。
義務教育修了時点で学んだ知識を、実生活にどの程度応用できるのかを測ります。
日本が出した結果というのがこちらです。
- 数学的リテラシー:1位
- 読解力:2位
- 科学的リテラシー:1位
同じカリキュラムを受けて勉強しているということは、どこまで問題を解けるようになるかなどの目標が同じということに。
みんなで同じ目標に向かって勉強する特徴が、学力の底上げに繋がっているのかもしれません。



日本で高校まで教育を受ければ、世界的に見ても学力は問題なさそうだよね!
あとは4C(非認知能力)をどう高めていくのかが、日本の教育における課題です。
日本の教育の課題は比較するとわかりやすい
日本の教育と海外の教育について紹介しながら、日本の教育が持つ課題に触れました。
読んでいて、もっと詳しく知りたいと思った人もいるのではないでしょうか。
日本と教育について学ぶなら「子供が教育を選ぶ時代へ」という本がおすすめです!
筆者の野本響子さんは、実際に海外で子育てを経験されています。



現地での子育て経験も読めるから、リアルでわかりやすい!
先ほど紹介しました4Cについて、海外ではどう教えられているのか、現地で子育てをされた方の本だからもわかりやすい!
日本と海外の教育を、実際に経験した人の目線で知りたい人は必見です!
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日本の教育の特徴|まとめ


海外の教育の特徴を知ると、日本の教育が当たり前だった私たちにとっては驚くことが多いですよね。
変わらない日本の教育には課題があるのは確かなので、遅れているといわれるのもわかります。
しかし日本国内にいると日本人にとっての当たり前が、実は世界から見たらすごいことということもよくありますよ。
日本も海外も、どちらの教育の特徴もよく見て、子どもにとっていい教育を選ぶのがいいのではないでしょうか。
じっくり比べてみたい場合は、ぜひこちらの本もチェックしてくださいね!
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